BPOやBPaasといった言葉を聞いたことはありませんか?インターネットやテクノロジーの進化により、場所や時間にこだわらず、これまでの働き方に革新がもたらされているのは周知の事実。その中でも注目されるのが、BPO(Business Process Outsourcing)やBPass(Business Process as a Service)といったアウトソーシングサービスです。
「オンライン秘書」「バーチャルアシスタント」などの名称を用いて、自社サービスをより具体的にイメージさせようとしている企業も。いずれも、インターネットを介して事務員を雇う…といったイメージでしょうか。
BPO、BPaasとは何か?
BPOとは?
まず、BPOについて理解しましょう。BPOは、Business Process Outsourcingの頭文字をとったもので、企業が自社の業務の一部または全部を、人間のスキルと労働力をアウトソースする外部企業に委託することを指します。
BPOを行う目的は、ズバリ「特定の部署や部門にリソース(人・モノ・金などの経営資源)を集中させる」こと。よりカジュアルに表現するならば、コア業務にリソースを選択的に投下するために、特定の業務を外部へ委託するということです。
BPOの運用事例:コールセンター
これにより、企業は専門性の高いサービスを得ることができ、コストや時間を節約することができるわけです。一般的なBPOの例としては、先に示したコールセンターでのカスタマーサポートのほか、人事管理、会計業務などがあります。
BPassとは?
続いて、BPassについても理解しましょう。BPassは、ビジネスプロセスをサービスとして提供するモデルです。つまり、特定の業務を専門的に行うサービスプロバイダーが、その業務を顧客に対して提供するというものです。BPassは、SaaS(Software as a Service)やPaaS(Platform as a Service)などのクラウドサービスと組み合わせて利用されることが一般的です。
BPOとBPaasに明確な違いはあるの?
BPOとBPaasは、ビジネスプロセスの効率化やコスト削減を目的としていますが、アプローチや提供されるサービスの形態が異なります。
BPOは従来のアウトソーシングモデルに基づいており、特定の業務を外部に委託することでカスタマイズ可能なソリューションを提供します。一方、BPaasはクラウドベースのサービスとして提供され、スケーラブルで柔軟性の高い標準化されたビジネスプロセスを提供します。
「特定の業務を切り出して外部委託する」という視点でみれば大きな違いはありませんが、インターネットやクラウドサービスなどの恩恵をより大きく受けているのがBPaasといえるでしょう。企業にとっては、自社のニーズや要件に応じて、適切なモデルを選択することが重要です。
在宅ワーカーとして、BPOやBPaasに参画する
BPO・BPaasを展開する企業は多くあり、その得意分野やサービス内容も多岐に渡ります。2024年現在、いわゆる有名どころとして、
などが挙げられます。事業戦略によって採用計画に違いはあるものの、おおむねほとんどの事業者が通年でワーカー(在宅作業者)の登録を受け付けていますので、まずはそれぞれのWEBサイトをチェックしてみましょう。
在宅ワーカーとして働くメリット
在宅ワーカーとしてBPOやBPassに参画することには、以下のようなメリットがあります。
- 柔軟な働き方: 自宅や好きな場所から業務を行うことができるため、通勤時間や場所にとらわれずに働くことができます。
- 地域に依存しない仕事: インターネットを通じて業務を行うため、地理的な制約を受けることなく仕事をすることができます。
- スキルの活用・獲得: 自身のスキルや経験を活かして業務に参画することができます。また、新しいスキルを身につける機会もあります。とくに、BPassの提供事業者はクラウドサービスやセキュリティツールを使いこなす企業ばかりですから、在宅ワーカーとして働きつつ、これらの知識が自然と身につくのは魅力的なポイントの一つでしょう。
在宅ワーカーとしての契約は、雇用契約でなく業務委託契約(準委任契約)であることがほとんどですが、人材育成の観点から、メンター制度を導入したり、セミナーや研修会を実施して業務知識向上をサポートしてくれるBPO/BPaas事業者もあるようです。
結論
BPOやBPassサービスプロバイダでは、在宅ワーカーの活用が進んでいます。フリーランサーが一事業者として企業と契約を結ぶには実績や知名度や信頼関係が必要不可欠で、一朝一夕には実現しないもの。しかしながら、BPO/BPaas事業者のいわゆる「中の人」として、チームメンバーのひとりとして参画すれば、一度は名前を耳にしたことのあるような大企業と仕事ができることも難しくありません。
自身のスキルや興味に合ったサービスプロバイダーを選定し、応募・登録を行うことで、新たな働き方の可能性を探ることができるといえるでしょう。
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